新潟は世界でも特殊なイノシシ猟のため・・・
そもそも、4mも雪が積もるようなところに人間が住んでいる事自体世界でも稀。その稀なところに住んでおり、イノシシ猟をやっている。
イノシシが新潟にやってくる前までは、雪国ではイノシシは生息できないと言われていた。しかし、いざ蓋を開けてみたらガッツリ増えてしまっている。
日本や世界でも積雪が少ない地域では、犬を使った巻狩りが多いのではないだろうか。勢子と犬が追い出して、人間が撃つ。日本は山、ヨーロッパは広大な森といった感じだろう。
しかし、新潟の豪雪地帯では犬なしで人間が追うスタイルが多い。
普通、イノシシは動きが早く隠れるのも上手なので人間が追うのは非効率なのだが、雪国の場合は別。雪が深くなると、イノシシは短足なので腹を引きずって歩く。そうなるといざという時に上に逃げられないので下の沢に入るしかないのだ。そうなると、寝屋は沢に逃げやすい、杉の木の下になる。
なので、沢が分岐していたり、沢水で雪が大きく溶けているようなところはイノシシにとって逃げやすいので寝屋になりやすい。
雪があると足跡で居場所がわかりやすいので、杉林を特定すると沢に人間を配置して、勢子が上から脅かせば、イノシシはみんな沢に降りてくる。雪が深かくなるとイノシシが同じ場所に固まるので、一回の猟で10匹捕れてしまうということもある。自分の周りでは26匹が最高記録。
まとめると
- 沢近くの杉林にイノシシが寝てる
- 上から攻めて沢に下ろす(それ以外に逃げ道がない)
- 沢で撃ち落とす
たまに上に逃げようとするイノシシはいますが、雪が深いと泳いでしまい全然前に進まず戻ってきます。あと、沢に降りないやつがいると思ったら自分のかんじきの跡から逃げたりします。
自分は単独の一銃一狗ですがやることは一緒で犬が杉林で吠え止めするか、沢に下ろすかのどちらかです。
これが新潟の雪国スタイルなんですが、僕らは雪がなくなった途端イノシシがとれなくなってしまいます(笑)
3月になると有害駆除でイノシシをやるのだが、山には雪があっても締まっていて歩きやすいのでどこにでも歩いて逃げていってしまうので今までのスタイル通りにはいきません。
フレッシュな足跡を見つけても姿を見ることすらできないことも。多分上手く隠れている。自分たちも雪がない時期の巻狩り有害駆除は経験がなかったのでこれほどまでに難しいのかと実感した。You Tubeではみなさん犬を使っているのが納得できる。
じゃあ、一銃一狗の単独猟ではどうなんだというと、雪がないときは非常に成績が悪い。多分いつもどおりのやり方では吠え止めができないのではないだろうか?こればかりは犬に聞かないとわからないが。。。
You Tubeで犬を使ったイノシシ猟を見ていると、びっくりするぐらい怪我をしている。うちの犬は全く怪我しない。犬もリスクを追わないと止めきれないのではないのかな?うちの犬は豪雪と同じやり方でやってしまうので飛ばれれしまうのかもしれない。
まあ、犬が怪我するくらいなら逃げられても良いと思っているけどね。
他の豪雪地帯の猟師はどうしているんだろうとYou Tubeを検索するけど、そんなところで猟をしているのは日本くらいなんだよね(笑)
長野、新潟、山形、石川、富山の一部の地域だけだろう。逆に言うと良い映像が撮れればバズるかもしれんね。
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